保存版! ダートゥとスロータスの基礎知識(5)

—ダートゥの代謝経路と その副産物—

ダートゥとスロータスについて、弊社の初級&中級コースでお話ししていることをサラリとまとめてご紹介して、ゴールデンウイークに行われる、Dr.スクマールのレクチャーに来られない方にもダートゥと、スロータスを学んでもらおう!というシリーズの第五弾です。

前回ちらりと触れた、「段々畑に水をひく方法」という、
3つ目のダートゥの代謝経路についてお話しますね。

初回に骨組織の解説をした時に、「歯も髪も爪も、全部同じ骨組織からできている」と、書きました。確かに、全て材料は骨組織ですが、作られ方が違います。
歯は骨の「副産物」で、髪と爪は骨の「老廃物」なのです。その違いは何でしょうか?

まず7つのダートゥは、それぞれに、川上にある、前のダートゥから栄養をもらいます。骨ダートウは脂肪ダートゥから栄養をもらい、まずは自分の畑をうるおして、骨を作ります。その時に、ついでに作られるのが、歯や軟骨などの副産物(ウパダートゥ)です。

そして、自分の畑がうるおうと、自分のダートゥの中のエッセンス、つまり一番よい上澄みの部分を次のダートゥを作る材料として、川下へ流します。ちょうど、写真の段々畑のような感じですね。

この材料を受け取って、次のダートゥである、骨髄組織を作る役割を果たすのが、代謝の火である、ダートゥ アグニ君です。

骨髄組織を作る担当のアグニ君が、川上の骨組織からもらった材料で骨髄を作る時に、ゴミが出ます。それが、爪や髪の毛なのです。だから、アーユルヴェーダでは、髪は骨のゴミ箱という言い方さえあるのです。

こんな風に、上から流れてきた栄養をうけとり、自分のフィールドを潤して、自分の畑でいろんな作物(ダートゥや副産物)をつくり、それでもあまった水を次へ流して、次のダートゥを養う。それが「段々畑に水をひく方法」です。

たとえば、筋肉のダートゥから流れ出た材料が、次の脂肪組織に変わる時には、老廃物として目ヤニがつくられます。

長期間ベジタリアンだった人が、動物の肉をたべたら、てきめんに目ヤニがふえたという話しをきいたことがあります。つまり、筋肉のダートゥに流れる栄養が一気に増えたために、脂肪組織を作る時のゴミが増えて、目ヤニが増えたものと考えられます。

他の例も見てみましょう。
ラサダートゥの副産物は、母乳と生理の時の月経血です。出産後のお母さんは、母乳をあげているうちは生理が止まっていますが、母乳がストップすると、生理が始まります。(例外の方もいますが)それは、ふたつとも同じ材料でできているため、限られた材料だと、どちらかひとつになってしまうわけです。

この段々畑の理論は、身体の中の様々なダートゥに関わる現象を解説する時にかかせません。

そして、ダートゥなどが流れていく経路がスロータスなのです。
次回はいよいよスロータスについてお話します。

レクチャーに来ていただけると、もっと広く深く、豊富な実例と共に、Dr.スクマールの解説を聞くことができますので、この機会に是非おいでください! 

これだけまとめてダートゥとスロータスについて聞くことができる機会も少ないと思います。

4月28日 新大阪 ダートゥとスロータスの基礎知識
4月30日 渋谷  ダートゥとスロータスの基礎知識

5月 3日 表参道 アーユルヴェーダの消化器系 
        (アンナ ヴァハ スロータスについて)

5月 4日 表参道 アーユルヴェーダの呼吸器系
       (プラーナ ヴァハ スロータスについて)

5月 5日 表参道 アーユルヴェーダのリンパ血液皮膚循環器系                                     (ラサ&ラクタ ダートゥについて)

詳細とお申込はwww.satvik.jpでお願いしまーす!

ちなみに、弊社の初級コースではスロータスの話しはしません。中級コースで詳しくやります。
初級理論コースでは、ドーシャとダートゥだけで十分なのですが、病気の治療や予防のためには、スロータスが重要なのです。ですから、コンサルティングをなさる方や、セラピストの方は、是非ダートゥとスロータスについても学んでくださいね!

初級コースは5月から6月にかけて4回コースで行いま〜す。
金曜コースと 土曜コースがあります。

どちらも午前はサンスクリット語講座ですので、1日で二つを効率的に学ぶこともできますよ〜!

 

*写真は、https://vietnam.vnanet.vnさんからお借りしました。雨季の hoan su phiという地域の段々畑です