Dr. スクマールによる基礎理論講座の内容をさらに詳しくお伝えします。
受講をご検討されている方、必読です。
レベル1
レベル1の学習内容は、アーユルヴェーダの「土台」を身につけることです。
大抵のアーユルヴェーダ講座は、「私は何体質?その体質にあった食べ物は何?」…と、いうことから始まりますが、その体質を決めているドーシャは、3種類ではなくて、1つのドーシャに、さらに5種類づつのタイプがあるのです。
さらに、食べ物の方にも、6種類の味と消化後の作用があり、その組み合わせを知ることで、頭痛の時にはこれを食べればいい、これを避ければいい、というようなことが見えてきます。
たくさんの講座に行ったり、本を読んだりしても、なかなか使えるようにならないのは、「やり方」ばかりを学んでしまうからです。その背後にある「考え方」を学べば、知らないことに出会っても、自由に答えを導くことができます。
基礎を知ることは、「なぜそうなのか?」という、「しくみ」を知ることなのです。レベル1では、古典書に基づいて、知るべき基礎知識をしっかりと、わかりやすい たくさんの実例と共にお伝えします。
=====レベル1の学習内容====
・アーユルヴェーダとは何か?その歴史、概念、範囲、目的、特徴などについて知る。
・アーユルヴェーダの基礎的概念である、五大元素や心や魂などを含む九物質などについて、正しい定義と理解を身につける。
・アーユルヴェーダの一番本質的な概念であるドーシャについて、深く理解する。
・ドーシャの他にも、ダートゥ(体組織)やマラ(排泄物)など、人間を構成する要素について学び、自分の体質を知る。
・食べ物や薬物を理解するために、薬理学の基礎を知る。
・毎日行うべき健康習慣を知る。
・季節の特徴を知り、それに合わせた暮らし方を学ぶ。
日程 | 内容 |
1 | ・アーユルヴェーダイントロダクション、定義、目標と目的 ・アーユルヴェーダの起源 ・アーユルヴェーダの8部門 |
2 | ・9物質の概念(物質、時間、空間、魂、心などについて) ・五大元素の概念 ・アーユルヴェーダの基本的原則:3つのドーシャ、7つのダートゥ(体組織)、3つのマラ(排泄物) ・相違と類似の法則 |
3 | ・3種のドーシャの詳細 ・各ドーシャの5つの副ドーシャについて ・ドーシャの減少、増加についての症状と見分け方 |
4 | ・プラクリティ(体質)とは何か。その重要性と見分け方 |
5 | ・アグニ(消化の火)の概念 ・アーユルヴェーダの消化の概念 ・アーユルヴェーダの呼吸の概念 |
6 | ・健康の三本柱−食事、睡眠、性生活について ・健康の定義 ・心を守り養う習慣 |
7 | ・7つのダートゥ(体組織) ・準構成要素 ・老廃物 |
8 | ・ダートゥの減少、増加、症状 ・オージャスについて ・減少、増加の特徴 |
9 | ・スロータス(経路)の概念と基礎知識 |
10 | ・3つの排泄物 ・排泄物の 減少、増加、症状 |
11 | ・アーユルヴェーダにおける皮膚”トゥワッチャ”の概念 ・皮膚の重要性 |
12 | ・薬理学の基礎:味、属性、薬力、消化後の味、特殊作用の概念 |
13 | ・ディナチャリヤ=1日の過ごし方(毎日行うべき健康習慣) |
14 | ・太陽の運行による2つの時期 ・各季節の過ごし方 |
レベル2
レベル2は、インドの医師から学んでよかった!と思える知識のオンパレードです。毎回、終わった後に、「うわ〜!こんなことがあったのか〜!」とか、「昔の人はどうやってこんなことを見つけたんだろうか?」と、驚くようなことばかりです。
特に、ハーブに関する知識は、製薬会社で本物の材料を扱っている彼らならではの知識を聞くことができます。
また、このコースでは、スロータス(経路)の概念を学ぶことも重要です。たとえば、脂肪を減らしたいという時、脂肪が流れていく経路の源がどこなのか?を知って、そこへ働く薬草を選ぶことで、脂肪を効果的に減らすことができます。
さらに重要なのが、患者さんの状態を見極める診断学です。診断さえ正しくわかれば、どんな薬や治療を選ぶべきかは、自ずと見えてきます。脈診で有名な伝統医の家庭に育ったDr.スクマールは、正しく診断するための基礎を、多くの実例とともに教えてくれることでしょう。
===レベル2の学習内容====
・診断学を学び、心身がどのような状態にあるのかを見定める基礎知識を得る。
・薬草の知識、鉱物の知識、それらを用いた薬の作り方を知り、治療のために必要なものを得られるような知識を学ぶ。
・毒を避け、健康増進学を学んで健康に良いものを取り込んでいく知識を身につける。
・スロータス(体内の経路)と特有の病の関連を知ることによって、スロータスをクリアにすることの意味を学ぶ。
日程 | 内容 |
1 | ・薬理学の基礎理論 作用に関する定義 薬草の分類/作用群 特殊作用を持つ薬草20種 *(1) 基本の薬草 10種 *(2) 単一ハーブの活用法 |
2 | ・薬理学の実践方法 薬草の術語体系 薬草の識別法 薬草の五大元素的調査法 薬草粉末の味の査定 |
3 | ・製薬学の基礎理論 五種類の基本調剤法 副調剤法の色々 (舐め剤 薬用酒と薬用煎液酒 ギーとオイル製剤 グッグル製剤・錠剤) |
4 | ・製薬学の実践方法 五種類の基本調剤法 副調剤法の色々(舐め剤の作り方) 外用バスティ(継留油剤法)、湿布法など ウパナーハ(発汗湿布法) |
5 | ・診断学 病因の分類 病気の種類 免疫力 治癒の難易度 アーマの有無 患者の査定法(診察の仕方) 各スロータス(経路)の代表的な病*(3) |
6 | ・診断学の実践方法 3種の診断法分類 8種の診断法 10の診察項目 腹診の実践法 スロータス(経路)の診断法 |
7 | ・鉱物学 イントロダクション、金属と鉱物、カルシウム基、宝石、有毒植物、水銀製剤と治療 |
8 | ・鉱物学の実践方法 識別法 研和法(すりつぶし法) 薬局のあり方(薬を作るために必要な設備の整え方) 代赭石などの簡単な浄化法 |
9 | ・健康増進学 食事−分類 食べ物の属性*(4) 年齢別の食事 空気−水−土の特性 ヨーガ序説 |
10 | ・毒物学 定義 症状 人工毒 食べ合わせによる毒 共通の治療法 虫刺されと有毒植物 |
11 | ・古典書チャラカサムヒター パート1 総論編:13種類の衝動とそれを抑えることによる弊害について、 治療法の4分類、8種類の望ましくない体質について、軽減法と増肥法について |
12 | ・古典書チャラカサムヒター パート2 総論編:単一ドーシャによる病気の分類、治療に最上のものリスト 判定編:目で見てわかる症状の判定法、 ダートゥの健全性について |
13 | ・古典書チャラカサムヒター パート3 判定編:慣れ、引き締まり具合、体年齢、精神力、運動、体力などの測定法について 身体編:自然界と人間の相似理論 |
14 | ・古典書チャラカサムヒター パート4 身体編- 魂と心、体力増強法、適切な食事量、十のプラーナの宿る部位(マルマなど)、体幹部の15の解剖学的指標 感覚器編- 予兆による余命の判定 |
*(1)20種類の特別なハーブ:シャターワリー、アシュワガンダ、アーマラキー、ブラフミー、ターメリック、アロエヴェラ、トゥルシー、グドウチ、カルダモン、生姜、黒胡椒、長胡椒、ハリータキー、ビビータキー、モリンガ、菖蒲、甘草、ニーム、ニルグンディ、コリアンダー
*(2) 10種類の単純なハーブ:クミン、黒クミン、ニンニク、シナモン葉、シナモン樹皮、キダチコミカンソウ、唐胡麻、白檀、ベチバー、レモングラス
*(3) スロータスにおける病:ラサ、ラクタ(貧血)、マーンサ(肉腫)、メーダ(糖尿病)、アスティ(骨の痛み)、マッジャ(めまい)、シュクラ(勃起不全)、ウダカ(口渇)、プラーナ(呼吸不全)、アンナ(胃腸障害)、ムートラ(結石)、プリーシャ(痔瘻)、スヴェーダ(過剰発汗)、マナ(てんかん)
*(4)20種類の食物:ムング豆、マスール豆、米、マーシャ豆、ほうれん草、人参、大根、ナス、夕顔、ニガウリ、きゅうり、コリアンダー、玉ねぎ、干しぶどう、イチジク、デイツ、アーモンド、ゴマ、レモン、魚
レベル3
・これまでに、私たちはアーユルヴェーダの基本概念や、人体の仕組み、治療に使う薬草のこと、薬の作り方、患者さんの体質や、症状の見分け方などを学んできました。
このレベル3で学ぶのは、そのような知識を使って、実際にどのように治療をするか?その方法についてです。
ここで中核となるのは、パンチャカルマという体の浄化法です。この治療は、入院して一週間単位で行って、体が毒素を吐き出したくなるように誘う過程ですから、その仕組みを知ることで、私たちは家庭でもそれを応用することができます。
また、すべての治療には、前処置、中心処置、後処置という概念があります。特に、治療をした後に、体を強く立て直していく強壮法は西洋医学にはない概念で、私たちが使いこなすことで、不老長寿につながっていく道でもあります。
ホームレメディから、緊急時の処置まで、私たちが知っておくべき治療の知識がすべて凝縮されているのがこのコースです。
=レベル3の学習内容=
日程 | 内容 |
1 | 内科学 |
2 | 健全/不健全なもの、補助剤、アドバイスシートの使い方 |
3 | パンチャカルマ |
4 | 油剤法、発汗法 |
5 | 催吐法 |
6 | 瀉下法 |
7 | 浣腸法 |
8 | 経鼻法 |
9 | 瀉血法 |
10 | 60種の外用処置 |
11 | 強壮学の概念と活用 |
12 | 強精学の概念と治療 |
13 | 応急処置、ホームレメディー |
14 | 緊急時の処置 |
レベル4
1〜4までのコースの総仕上げです。これをお伝えしたくて、この一連のコースを作りました。
アーユルヴェーダには、西洋医学とは違う病気の理解の方法があります。その道筋、病理学を知ることで、正しくアーユルヴェーダを使いこなすことができるようになります。
私たちは医師になるわけではありませんが、これらの知識を知ることは、これまで白黒だったアーユルヴェーダの全体像に色を塗っていくような作業になることでしょう。
これまでも単発のレクチャーでお伝えすることはありましたが、ダートゥやスロータスの基礎知識がない、一般の方にもお伝えするために、ざっくりとした伝え方しかできませんでした。
しかし、レベル1〜3までの知識を持ったみなさんには、インドのアーユルヴェーダ大学で教えるのと同じように、きちんと隅々まで、お伝えすることができます。
代表的な病の、原因から治療法までを一貫して学ぶことで、アーユルヴェーダがどのように病を捉えているか、その捉え方のバリエーションを身につけてください。
=レベル4の学習内容=
日程 | 内容 |
1 | 発熱 |
2 | 皮膚の病気 湿疹、乾癬、にきび |
3 | 胃酸過多 |
4 | 過敏性腸症候群および下痢 |
5 | 貧血 |
6 | 咳と喘息 |
7 | ヴァータ性の病気(関節炎、神経痛、痛風、不眠症、精神疾患など) |
8 | 肥満と衰弱 |
9 | 口、鼻、喉の病気 |
10 | 尿路の病気 |
11 | 出産前後のケア |
12 | 小児疾患 |
13 | 眼と心臓病 |
14 | 高齢者医療 |
受講に迷っていたら・・・
● 忙しくて時間がない。全部の授業に出られないかも…。
→ 毎回必ず、Satvik代表、佐藤真紀子によるオンライン補習授業があります。この補講はビデオで1週間見ることができますので、仕事、育児、介護などの合間に少しづつ見ることができます。その気になれば、見逃すクラスはありません。
なお、修了証を取得するためには、80%の単位取得が必要ですが、この補習授業への出席は単位取得にはなりません。
● 一度に大きな金額を出しても、自分が求めているものかどうかわからない…。
→ 4段階にわかれているので、ご自身の予算や興味に応じて、次のレベルに進むことも、そのレベルで終わることもできます。インドで活動する現役ドクターから学ぶには、現地に行くための飛行機代や滞在費がかかります。インドから招聘されたドクターの講義の場合でも、飛行機代や教室代が反映される金額になります。今回は、レベル4までを全て学んでも、税込で50万円代。オンラインクラスだから実現できた受講料です。
● 修了証が欲しい…。
→ アーユルヴェーダを仕事として役立てるため、お客様に安心していただくため、サロンに修了証を掲げておきたい。そんな場合も、この講座ではDr. スクマールが代表のインドの教育機関、アーユルヴェーダグラムからの修了証をご用意しています。
ただし、80%の単位取得が必要です。ちゃんと受講した方にのみお出しする、価値ある修了証です。
● これまでにも講座は受けたことがあるけれど、活かせていない…。
→ 自己流にアレンジした知識が、アーユルヴェーダとして教えられているのを見かけることがあります。様々な工夫をするのは良いことですが、時にはそれがアーユルヴェーダの原則を踏み外しておかしなことになっている残念な場合もあります。
きちんと基礎を知れば、日本の風土に合わせて、素晴らしい活用法が見つかると思います。そのためには、武道や茶道などと同じで、守破離(型を守り、型を破り、型から離れる)。この順番が大切です。最初から型を破ったものを覚えると基礎が身につかないので応用することができません。そのために、ちょっと時間をかけても、基礎をきっちり身につけることが、知識を使いこなす近道なのです。そのために、この講座では、インドの優秀な医師が、古典書に沿った原則をゼロからしっかりと教えます。
● 古典書も知りたいけれど、実際に使える知識も知りたい…。
→ Dr.スクマールは、10代以上続く伝統医の家系に生まれました。祖父であるマハラジは聖者であり、父であるDr.サダナンダは、インドで一番の医師の称号、ダヌワンタリ賞を政府から受賞しています。Dr.スクマール自身も幼い頃から伝統に則った脈診の技を鍛えられてきました。しかしその一方で、日本をはじめ、欧米、オーストラリアや南米にも出向き、アーユルヴェーダを広める活動も行ってきたグローバルな視点を持ち合わせています。また、アーユルヴェーダ大学に付属する製薬会社のCEOとして、薬の材料の仕入れから、製薬の現場まで関わり、現代医学の医師たちとも一緒に仕事をしています。
21世紀の現場と、5000年の伝統を、バランスよく引き継いでいるのが彼のスタイルです。授業の中でも、質問を投げれば、どちらの世界からも答えが返ってくるのが、彼の授業の面白いところです。
アーユルヴェーダの学びが必要な方に届きますように。