サダナンダ 先生の対コロナ処方集 (2)
(2)スパイスを加えたお湯を飲む
朝と寝る前にお湯を飲むというのが処方その(1)でしたが、その中に次のスパイスを入れて飲むならば なお良いというのが、処方のその2です。
1~2つまみくらいの….
a)ターメリック粉(ウコン)
b)ドライジンジャー粉(乾生姜)
c)ブラックペッパー(黒胡椒)
d)シナモン 粉(桂皮)、
e)小さじ1杯のすりおろした生姜,
f)5~6枚の新鮮なトゥルシーの葉(ドライでもOK)
ここに挙げられているのは、すべて熱い性質をもたらす生薬ばかりです。
コロナの病理を考えると、戦うべきドーシャはヴァータとカパです。
カパもヴァータも、どちらも冷性があるので、熱い性質のものを取り込むことでバランスさせる必要があります。
特に、肺炎を起こさせたり、体のあちこちに塞栓を作ったりして、詰まらせたりするのは、カパの仕業です。
粘液でブロックして、ヴァータの流れを阻害するために呼吸困難が起きるのですから、粘液を増やさないことが至上命題になります。
ではそれぞれのスパイスの働きをみていきましょう。
トゥルシーは呼吸器系を強めるハーブです。
黒胡椒はサンスクリット語で太陽を意味するマリッチャという名前があります。
太陽のように、カパを突き破る強い熱の力があるので、呼吸器に詰まる余計な粘液を減らすことができます。シナモンも熱い性質で血流をよくし、カパが詰まるのを防いでくれます。ターメリックはそれ自体が免疫力を上げたり殺菌作用があったりしますが、肝臓をサポートする力もあるので、アグニの力を強めて、カパが増えないようにするにも必要なスパイスです。
ここで面白いのは、生姜が、生と乾燥粉の二種類使われていることです。実は、生の生姜と乾燥生姜は少し性質が違います。
生の生姜は強い熱と鋭い力で発汗を促したり、胃腸を刺激して下痢を促したり、とにかくアグニを燃やして熱さで体を揺さぶって発散する感じです。
しかし、乾燥生姜にはそういう強い力はありません。もっとじっくりと体の内側から熱くして肺を温めていく、そんな力が備わっています。使いすぎると便秘をするので生の場合と逆ですね。
インド政府のAYUSH省が出した対コロナ処方では乾燥生姜だけが使われていましたが、サダナンダ先生はそこに生の生姜も足すように処方しています。つまり呼吸器系とアグニの両方にアプローチしているということですね。
また、これらは全部揃える必要はなく、どれか1つでも2つでもお湯に加えて、ハーブティーにして飲めばいいだけです。できれば、半量まで煮詰めた煎じ液を飲むのが良いとつけくわえられています。
生薬は粉のままで取るよりも、煎じ液にすると、より強く働きます。
a)~d)の粉スパイスならば、スーパーで簡単に入手できます。あらかじめ混ぜて瓶に入れておけば、忙しい朝にもパッとお湯に溶かして使えます。時間があれば生姜を擦って足せばいいですね。
熱々のお湯にこれらを足して飲むと、胃が温まって、そこから全身に温かさが広がっていくような感じがあります。
コロナ対策でなくとも、カパ体質の人、カパが増える春先などは毎日飲んでもいい健康ドリンクですよ!
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