サダナンダ先生の 対コロナ処方集(3)
(1)→朝夕に白湯を飲む。(2)→できれば白湯にスパイスを入れる、に続く3つ目の処方は….
(3)ハーブの煎じ液を飲む です。
(2)でお伝えしたのは、お湯にサッとスパイスの粉を入れるだけのお茶でしたが、3つ目の処方はちゃんと煮出すことを前提とした煎じ液です。
ハーブの煎じ液 を飲む
◎親指大の先程度の大きさの生の生姜をすりおろしたもの、を煎じて、ハーブティーにして飲んでください。
◎トゥルシーの葉=4~5枚(きちんと洗ったもの)
◎ レモングラス=1本の茎を2~3枚に切ったもの
ここで登場する薬草は、トゥルシーとレモングラスです。
トゥルシーはシソ科の薬草で、あまりにも素晴らしい薬効がありすぎて、これだけで一冊の本が出ています。出帆新社刊「奇跡のハーブホーリーバジル」ヤシュライ著 この本を訳した故大矢泰司さんという方は日本のアーユルヴェーダハーブの父のような方でした。
福島にアーユルヴェーダのハーブ園を作り、トゥルシーを育てて、日本中に種を配りました。今、オオヤトゥルシーと言われているのは彼が広めた品種です。
この方にインタビューをした時に、「トゥルシーの畑にはブヨとか、そういう虫が一切いなくて、香りがいいので、風下の畑の農家の方からも、これは一体どういう草なのかと聞かれた」とおっしゃっていたのが印象的でした。
それほどにトゥルシーは浄化作用が強いので、聖なるバジルとも呼ばれています。
イタリアンバジルとは全く違うものですが、インドの先生たちは、トゥルシーがなければイタリアンバジルで代用しても良いとよく言います。しかし、イタリアのバジルは主に胃腸や精神、神経系に効果がある薬草で、トゥルシーはそれ以外にも、風邪や呼吸器疾患、発熱にも効くので、今回のコロナのことを考えると、やはりバジルでは役不足のように思います。(詳しい薬効などは 石垣島でトゥルシーを育てているもだま工房さんのHPに素晴らしくよく書かれていますので、ぜひお読みください。https://tubokusa.com/index.php?トゥルシー
レモングラスは、発汗作用が高いことから解熱剤としてよく使われます。スクマール先生たちの薬局では、パイレフォーというアーユルヴェーダの解熱剤を作っています。このパイレフォーはその名の通り解熱作用に優れた4つの薬草で出来ていますが、その中の一つがレモングラスです。
レモンのような爽やかな香りがするので、日本でもハーブティーによく使われます。
トゥルシーやレモングラスのような香りを大切にする薬草をお茶にする時には、香りが飛ばないように長時間煮詰めたりせずに、急須に入れて熱湯を注ぐだけのファーンタ(温浸法)でお茶にするのが普通です。しかし今回は、この二つの薬草を生姜と一緒に「煎じて飲む」ようにというのがサダナンダ 先生の指示でした。
煎じたら、トゥルシーやレモングラスの揮発成分が飛んでしまうのではないか?とスクマール先生に聞いてみると、「全く構わない。朝のお茶はアグニを高めるのが主な目的で、このハーブティーは免疫力を上げるのが目的だから、アロマ成分が揮発しても構わない」とのことでした。
ってことは……..免疫力を上げるには、…….これが本丸なんじゃないですか!
うっかり、香りだけ楽しんで終わりにしてしまうところでした。
サダナンダ 先生は、とても無口な方なので、いつも結論だけサラッとしか言いません。
でも、何年もしてから、「これはそういう意味だったのか!」と、驚き、こんなに重要ならば、なぜそのときにもっと強く押してくれなかったんだ!と、思うことが多々あります。
ま、最低限の治療で最高の効果を出すことしか言わないので、言われた通りやっておけばいいだけなのですが、できるだけ手を抜きたい私は、うっかりこういうミスをしてしまうことがあります。免疫力の要であるこれらの薬草を、急須でさっとハーブティーにして、上っ面の香りだけ楽しんで捨ててしまうところでした。
レモングラスは子宮収縮作用があるので、妊婦さんは飲まない方がいいという説もあります。しかし、出産したお母さんには飲んで欲しいものです。おっぱいがよく出るようになるというオマケが付くからです。他にも女性に嬉しい薬効が山ほどあるのですが、それはまた別の機会にお伝えしますね。
そして、朝夕のスパイスティーもそうですが、これらのハーブティーの薬草は熱い性質のものばかりですので、夏だったら熱すぎるのではないかと、スクマール先生に聞いてみました。
「夏ならば朝夕のスバイスティーは1日1回にしてもいいけど、この煎じて作るハーブティーはやめない方がいいよ」とのことでした。これからトゥルシーのタネを蒔いて、庭で育てるといいですね!
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